勉強ということでやってみる。タブラの皮は構造がむずかしいので自分で直せるものではなく新品を買ってポンと取り替えるものらしい。生皮で張り替えた人を見たことがない。試してみる。
見ての通りの何をしたんですか、と言いたくなるようなタブラを落札。古いガムテープが固着している。
まずタブラのヘッドの仕組みがわからない。この構造を知るのが今回も目的に一つだった。
予想ではクラシックの大太鼓のようにリムに巻き込んでいると思っていたが違った。3枚の皮を重ねてブスブス穴を開けて、細い皮ヒモでリムに縫い付けていた。
タブラの中身。高さの半分しか空間がない。どういう意味があるのだろうか。そして中に詰まっている粘土のようなものはなにか。
リムはこういう仕組み。タブラの構造を理解しようと分解してみたらすべてがインド的。発想が他の国の太鼓と違う。まず輪っかの部分が金属ではなく、すべてが皮でできている。
このリムの皮ヒモの編み込みだが、一本の皮ヒモを端はつながったまま縦に切って4本に分けている。次にその4本を順番にリレーのように一つずつ穴に通して編み込む。意味がわかるだろうか。画像参照。参照してもわからないかもしれないが。
1本の皮ヒモで編めば簡単になるじゃないか、と思うのだが、そこがインド的。なにか意味があるのだろう。なぜこんなめんどくさい作りにするのか。
つながった端の部分。
とりあえずすごく汚いので洗剤でつけ置き洗いをする。皮の強度的に良くないかもしれないが、ジャンクで汚いから仕方ない。
修理の仕方だが、オリジナルのように皮を3枚重ねて4本の皮ヒモで編み込むのは大変なので、今あるリムの部分をそのまま利用して、輪っかを追加してボンゴ的に皮を貼るか、タコ糸でリムに新しい皮を縫い付けようと思う。
ちなみにスヤヒはつけない。技術的に無理。
3枚重なってるタブラのヘッドの一番上のやつに付いていたガムテープのあとを直す。こっちはひたすら紙やすりをかけた。端っこにかかるだけだから削っても音には(ジャンク楽器レベルでは)それほど影響はないだろう。