バラライカのメンテナンス! Balalaika(Russian Guitar)|修理

2016年2月28日日曜日

ギター 我が家の楽器 修理

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バラライカのメンテナンス! Balalaika(Russian Guitar)

バラライカである。すごいな。楽器修理屋にでもなったようだ。とにかくインパクトだけはある。イカ。三角。なぜ、こんな形なのか。ロシア人の考えることはわからない。

こちらはいっけん大丈夫そうだったが、よくつめてみるといろいろとおかしな点がある。それらを直して弾ける状態にする。おかしな点と直したところは

・同じ太さの金属弦が三本張ってある
・ブリッジの位置の調整

である。

弦だが、さすがロシアだ、同じ弦三本か、と思ったがそんなことはなくて、調べてみると、1弦が金属、2、3弦がナイロンらしい。チューニングが上からA,E,Eなどというわけのわからないものなので、2、3弦は同じ太さだと思う。

そこで1弦はエレキギターの1弦、2、3弦はガットギターのナイロンの2弦を張った。


後ろ。このような弦押さえが付いている。ナイロン弦はボールエンドがないので結び目をつけて入れた。特に問題はないようだ。

ナイロン弦は金属弦より太いのだが、なぜか穴に入るスペースがない。なので、ヤスリで溝をつけた。ということは、いままでこの同じ太さの金属弦をずっと張っていたということだな。つまり、売っていた段階でこの弦だったということか。どうなってるのか。

それでは弾きようがないので、前の持ち主はほとんど飾っていただけだと思う。さらに次の写真で出てくるが、ブリッジの位置がずれていたので、現状では音程が音痴で、これは弾きようがない楽器だと思ってあきらめていたのだと思う。

ボディなど全体の作りはけっこう丈夫でしっかりできている。


弦を張り替えた。 ウィキペディアで調べて定番のA,E,Eにしたが、思ったよりかなりかんかんになって怖いので1音下げてG,D,Dにした。

それからチューナーで12フレットの音がオクターブで合うようにブリッジの位置を変えていく。写真の白い部分がもとのブリッジの位置である。こんなずれていた。これではフレットを押さえた時のピッチがぜんぜん合わない。 たぶん、最初からこの位置のままだったんだろうな。

弦を張り替えたら、ひじょうに軽快でおもしろい音になった。さいしょはナイロンと金属弦を混ぜていいのかとロシア人に問い詰めたい気分だったが、かんかんに張ってみるとあんがい違和感はない。ロシア人には謝りたい。

YouTubeでいろんなロシア人がバラライカを弾くのを見たが、楽器的にもっといいのを使っているようだ。最近では民族楽器というより、ふつうにギターレベルの精度の高い楽器になっているようだ。

そのへんのにくらべると、これはいかにも民族楽器ぜんとしていて、お土産物レベルまではいかないが、特に高いものではないというものなのであろう。


三角。表板の柄は違う板を組み合わせて作っている。


裏。この貼り合わせ方を見ると、イスラム圏のサズやウードなんかが伝わって進化してこういうイカになったのだろうと推測される。ちなみにバラライカは近代の楽器でそんなに歴史の古いものではない。


ペグ。ヤマハのダイナミックギターの頃のペグそっくりなので、このバラライカもたぶん1960年代あたりのものではないかな。ソビエト時代である! 特殊なペグなので、これが壊れたらニコイチしか直しようがない。油をさした。


ヘッド。 ペグのツマミは安物っぽいな。


ギターのようなイカ。

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